インプラントがぐらつく原因と放置するリスク、対処法を解説
2026年01月08日(木)
歯のコラム
こんにちは。岡山市北区津島西坂の歯医者「MAEDA DENTAL CLINIC」です。

「インプラントがぐらついて不安」「インプラントが不安定な気がするけど放置してもいいの?」とお悩みの方もいるでしょう。インプラント治療後にぐらつきが生じると、噛み合わせの問題や炎症を引き起こす可能性があるため、適切に対処しなければなりません。
そこで本記事では、インプラントがぐらつく原因や放置するリスク、ぐらつきを感じたときの対処法、日常生活で注意すべきことについて解説します。
目次
インプラントとは

インプラントとは、失われた歯を補うための治療法です。顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を被せて失った歯を補います。
従来の入れ歯やブリッジと異なり、周囲の健康な歯を削る必要がありません。また、顎の骨にしっかりと固定するため、噛む力が向上しやすく、審美性も高い治療法です。
インプラント本体はチタン製で、骨と結合する特性があります。チタンは生体親和性が高く、体内に入れても拒絶反応を起こしにくい素材です。歯科用インプラントは主に3つのパーツで構成されています。
- インプラント体:顎の骨に埋め込まれるチタン製の人工歯根
- アバットメント:インプラント体と人工歯をつなぐ部品
- 上部構造:最終的に装着される人工歯
インプラント治療の流れ
まずは、外科手術でインプラント体を顎の骨に埋め込みます。次に、骨との結合を待ってからアバットメントを取り付け、最後に上部構造を装着して治療が完了します。このステップを踏むことで、天然の歯のような機能と見た目を再現できます。
ただし、外科手術が必要なため、全身の健康状態や顎の骨の状態によっては適応が難しいことがあります。また、治療期間が数ヶ月に及ぶのが一般的なため、事前にしっかりと歯科医師と相談しておきましょう。
インプラントがぐらつく主な原因

インプラントがぐらつく主な原因は、以下のとおりです。
骨との結合不良
インプラントが顎の骨としっかり結合していない場合、ぐらつきが生じることがあります。これはインプラント治療直後だけでなく、治療から数ヶ月後、数年後に起こることもあります。
骨との結合不良は、手術の際の手技の問題や人工歯根の位置、インプラントの品質、また患者さまの骨密度や健康状態など、多くの要因が関係します。
インプラント周囲炎の進行
インプラントがぐらつく主な原因のひとつが、インプラント周囲炎です。インプラントを支えている顎の骨に炎症が広がり、骨が吸収されることで、インプラントの固定力が失われる状態です。
この炎症は、プラークや細菌がインプラントの周囲に蓄積されることによって引き起こされます。放置すると炎症が骨の深部まで進行し、最終的にはインプラントの脱落につながる恐れもあります。
インプラント周囲炎は初期段階では自覚症状が乏しく、腫れや痛みを感じにくいため、自分では気づかないことも少なくありません。
インプラントの破損やネジの緩み
インプラントの構成要素である人工歯(上部構造)とアバットメント(支台部)が緩むことも、ぐらつきの一因となります。これはネジの摩耗や食いしばり、咬合力の影響によって起こることが多く、初期であればネジを締め直せば改善できる可能性があります。
しかし、頻繁に起こる場合は、噛み合わせの調整や追加の処置が必要になることもあります。
上部構造の不具合や適合不良
インプラント体には問題なくても、その上に装着する被せ物(上部構造)が不適合だった場合にもぐらつきを感じることがあります。被せ物のサイズや形が合っていなかったり、セメントが過剰に付着していたりすると、咬合のバランスが崩れてインプラントに余計な力が加わりやすくなります。
こうした不具合は、インプラント手術後の早期でなければ、数年経ってからでも発生する可能性があります。定期的にメンテナンスを受けていないと、こうした問題が長期にわたって放置されることも少なくありません。
インプラントがぐらつく状態を放置するリスク

インプラントがぐらつく状態を放置するリスクは、以下のとおりです。
顎の骨が吸収される
インプラントがぐらついたままになり、口腔内に炎症が生じると、周囲の顎の骨が吸収されてインプラントそのものの脱落につながる可能性があります。インプラントが抜けると、周囲の歯が傾き、咬み合わせの悪化や歯並びの乱れを引き起こすこともあるでしょう。
また、骨の吸収が進むと、インプラントの再治療が困難になり、治療期間や費用がさらに膨大になるケースもあります。
周囲の歯に悪影響を及ぼす
インプラントがぐらついて不安定な状態は、周囲の歯にも悪影響を及ぼす可能性があります。ぐらつきにより咬合力のバランスが崩れることで、隣接する歯に不均等な負荷がかかり、歯の健康を損なう恐れがあるのです。
ぐらつきが悪化していくと、周囲の健康な歯が動揺するリスクも高まるかもしれません。
噛み合わせや発音に支障が出る
インプラントのぐらつきが大きくなると、噛み合わせや発音にも影響が及ぶことがあります。インプラントが動いてしまうため、上下の歯がうまく噛み合わなくなり、食事の際に片側だけで噛む癖がつく可能性もあるでしょう。
噛み合わせが悪化すると顎関節にも負担がかかり、顎関節症を引き起こす可能性もあります。
再治療が難しくなる
インプラントがぐらつく状態を放置すると、周囲の骨が九州されるだけではなく、歯肉の状態も悪化します。この影響で、再度のインプラント治療が困難になる場合があります。
インプラントがぐらつくときの対処法

インプラントがぐらついている場合は、速やかに対処することが重要です。以下に、対処法を紹介します。
速やかに歯科医院を受診する
ぐらつきを感じたら、まずは速やかにインプラント治療を受けた歯科医院に連絡し、指示を仰ぐことが重要です。できるだけ早く診察を受けることで、問題の悪化を防ぎやすくなります。
自己判断で触ったり力を加えたりせず、口腔ケアを続けるようにしましょう。ただし、強い力で歯磨きをするとぐらつきが悪化するかもしれないので注意してください。
インプラント周囲炎の治療
インプラント周囲炎が進行すると、顎の骨が溶かされてインプラントの固定力が弱まります。インプラント周囲炎の進行度に合わせて、治療法を選択しなければなりません。
初期段階であれば、専用の器具を使用して歯垢や歯石を取り除き、ブラッシング指導によって口腔内の清掃環境を改善することで炎症を軽減できる可能性があります。インプラント周囲炎が中等度以上に進行している場合には、外科手術によってインプラント周囲の歯石を取り除く治療を行います。
重度のインプラント周囲炎の場合には、細菌の除去を行っても炎症が改善しないため、インプラントの撤去が必要になる可能性もあります。
ネジの締め直しや交換
上部構造(被せ物)のネジが緩んでぐらついている場合には、締め直しによって改善されるケースが多いです。歯科医師が専用の器具でネジを締め直すだけであれば、短時間で終わることが多いです。
ネジが破損している場合には、ネジの交換が必要です。
インプラントの除去・再埋入
重度の感染が見られたり骨の損傷が大きくなったりした場合には、一旦インプラントを除去することも検討されます。インプラントを外したあと、感染をコントロールし、あごの骨が回復するまで待つ必要があります。
十分な骨量と健康な歯肉が回復したら、再びインプラントを検討することも可能です。炎症や感染を治療してから再びインプラントを埋め込む手術が検討されます。
まとめ

インプラントがぐらつく原因には、インプラント周囲炎やネジの緩み、顎の骨との結合不全など、さまざまなものがあります。放置すると、最悪の場合インプラントを撤去しなければならなくなることもあるでしょう。
インプラント治療を検討されている方は、岡山市北区津島西坂の歯医者「MAEDA DENTAL CLINIC」にお気軽にご相談ください。
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