セラミックの歯の費用はいくら?高額な理由も解説
2025年12月18日(木)
歯のコラム
こんにちは。岡山市北区津島西坂の歯医者「MAEDA DENTAL CLINIC」です。

歯の見た目を美しく整えたい、銀歯を白くしたいと考えたときに候補にあがるのがセラミック治療です。自然な白さと透明感を再現できるセラミックは、審美性だけでなく耐久性にも優れていることから、多くの方に選ばれています。
その一方で、費用が高い・種類が多くて選び方がわからないといった不安の声も少なくありません。
今回は、セラミック治療の基礎知識から素材ごとの費用相場、高額な理由などについて解説します。セラミック治療を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
セラミック治療とは

セラミック治療とは、歯の欠けや虫歯などで失われた部分を、セラミックという白くて丈夫な素材で補う治療方法です。
セラミックは、保険診療でよく使われる金属に比べて、自然な白さと透明感を持っているのが大きな特徴です。見た目が美しいだけでなく、金属アレルギーのリスクがないメタルフリーの治療としても注目されています。
また、セラミックは汚れが付きにくく、変色しにくいため、長期間にわたって口元の美しさと清潔感を保つことができます。見た目と機能性の両立を目指す方にとって、セラミック治療は非常に魅力的な選択肢です。
セラミックの歯の費用

セラミックの歯の費用は、選択する素材によって異なります。ここでは、代表的な4つの種類について、わかりやすくご説明します。
オールセラミック
オールセラミックは、すべてセラミックで作られている素材です。金属を一切使用しないため、光を通す性質があり、天然の歯に近い自然な透明感を再現できます。
特に前歯のような見た目が重視される部分に使われることが多く、色の調整もしやすいため、周囲の歯とのなじみも良く仕上がります。また、金属アレルギーの心配がないことや、経年による歯ぐきの黒ずみが起こりにくいことも、この素材の特長です。
費用の目安としては、詰め物の場合で4万円〜7万円程度、被せ物の場合で10万円〜15万円程度となっています。審美性に優れている一方で、衝撃には弱いため、奥歯など噛む力が大きくかかる部位に使用する際は、慎重な判断が求められます。
ジルコニア
ジルコニアは、人工ダイヤモンドと呼ばれるほど非常に高い強度を持つセラミック素材で、見た目の美しさと耐久性の両方を備えています。光の透け感はオールセラミックにやや劣るものの、十分に自然な仕上がりが期待できます。
費用の目安としては、詰め物の場合で5万円〜8万円程度、被せ物の場合で12万円〜18万円程度となっています。割れにくい素材を探している方に向いた選択肢といえるでしょう。
e-max(イーマックス)
e-maxは、ガラス系のセラミックでできた素材で、見た目の自然さに特に優れています。光を通す性質があるため、天然の歯に近い透明感を出すことができ、審美性を重視する方に人気があります。
詰め物の場合は3万円〜6万円程度、被せ物の場合は8万円〜13万円程度が一般的な費用の目安です。自然な仕上がりを求める方にとって、非常に魅力的な選択肢といえるでしょう。
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックは、セラミックとレジンを混ぜ合わせて作られた素材です。やわらかさがあるため、周囲の歯に与えるダメージが少なく、費用もリーズナブルであることが特長です。
詰め物の費用は2万円〜4万円程度、被せ物の場合は5万円〜8万円程度と、セラミック素材のなかでは手頃な価格帯です。
ただし、ほかのセラミック素材に比べて変色やすり減りが早く、長期的に見ると耐久性にやや劣るため、定期的なメンテナンスが必要です。
セラミックの歯の費用はどうして高い?

セラミックの歯は、保険診療で使われる素材に比べて費用が高くなる傾向があります。ここでは、その主な理由を3つに分けて詳しく説明します。
保険が適用されないため
セラミックの歯は、保険が適用されないため、費用がすべて自己負担になります。日本の保険制度では、噛めるようにすることを目的とした治療には保険が適用されますが、見た目をきれいに整えることは対象外とされているのです。
たとえば、保険の治療では銀歯などの金属が使われますが、セラミックのように自然な白さや美しさを再現する素材は保険の範囲を超えてしまいます。そのため、治療費が高くなりやすく、しかも費用は歯科医院によって異なるのが特徴です。
見た目を重視する分、保険が適用されないことが、費用が高くなる最も大きな理由といえるでしょう。
高品質な素材が使用されるため
セラミック治療では、天然の歯に近い色や質感を再現できるよう、高品質なものが使われています。透明感があり、変色しにくく、長く使っても見た目がきれいな状態を保てることが求められるため、その分、材料費も高くなります。
また、口の中という特殊な環境に耐えるためには、医療用として安全性や耐久性が確認された素材を使用する必要があり、これもコストに影響します。見た目だけでなく、機能性や安全性を考慮した素材だからこそ、費用にも反映されているのです。
歯科技工士の手で精密に作製されるため
セラミックの詰め物や被せ物は、歯科技工士と呼ばれる専門の技術者が一つひとつ手作業で作製しています。
患者さんごとに異なる歯の形、噛み合わせ、色味に合わせて、精密に調整しながら作るため、高度な技術と豊富な経験が求められます。また、色のグラデーションや自然なツヤ感などを再現するには、細かな工程と時間をかけた作業が必要です。
これらの工程を丁寧に行うことで、見た目にも機能的にも満足度の高い仕上がりが可能になりますが、それに伴って人件費や作業コストも加算されるため、結果として費用が高くなるのです。
セラミックの歯を長く使い続けるために大切なこと

セラミックの歯は適切にメンテナンスすることで、10年以上使い続けることも可能です。ここでは、長持ちさせるための具体的なポイントをご紹介します。
毎日しっかり歯磨きをする
セラミックの歯そのものは虫歯にはなりませんが、それを支える自分の歯や歯ぐきは、これまでと同じようにケアが必要です。
特に、セラミックと自分の歯との境目には汚れがたまりやすく、磨き残しがあると虫歯や歯周病の原因になります。せっかくきれいに治療した歯を長持ちさせるには、毎日の丁寧な歯磨きが欠かせません。
歯ブラシで全体をしっかり磨くだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシなどを使って、細かい部分の汚れまで取り除くことが大切です。特に夜寝る前は、時間をかけて丁寧に磨く習慣をつけることで、セラミックの歯を長く健康に保つことができます。
歯ぎしり・食いしばりを改善する
セラミックの歯はとても丈夫ですが、強い力が加わると、欠けたり割れたりすることがあります。
特に注意が必要なのが、寝ている間の歯ぎしりや、日中の無意識な食いしばりです。こうした習慣は、自分では気づきにくく、気づいたときにはセラミックの歯にダメージが加わっていることもあります。
歯ぎしりや食いしばりがある方には、就寝中に専用のマウスピース(ナイトガード)を使って歯を守る方法があります。また、日常生活のなかでも、集中しているときや緊張しているときなどに、歯を強く噛みしめていないか意識してみることが大切です。
こうした習慣を見直すことで、セラミックの歯にかかる負担を減らし、より長く良い状態を保つことができます。
食生活を見直す
セラミックの歯を長く使うためには、毎日の食習慣にも気をつける必要があります。氷や飴のように硬いものを噛んだり、ガムやキャラメルのような粘り気のあるものを食べると、セラミックに大きな力がかかって、割れたり外れたりすることがあります。
また、ジュースやスポーツドリンクなどの甘い飲み物を頻繁にとる習慣があると、口の中が酸性になりやすく、歯ぐきや周囲の歯の健康にも悪影響を及ぼすことがあります。
セラミックを守るためには、バランスのとれた食事を心がけ、硬すぎるもの・粘着性のあるものの摂取を控えることが大切です。
定期的に歯科検診を受ける
セラミックの歯は見た目もきれいで丈夫ですが、使っているうちにごく小さなすき間ができたり、噛み合わせが少しずつ変わったりすることがあります。こうした変化を放っておくと、汚れがたまりやすくなり、虫歯や歯ぐきのトラブルにつながることがあります。
そのため、3か月から6か月に1回は歯科医院で定期検診を受けることが大切です。歯のクリーニングや噛み合わせのチェックを通じて、問題があれば早めに対応できるため、セラミックの歯をより長く、安心して使い続けることができます。
まとめ

セラミック治療は、見た目の美しさや機能性に優れた歯科治療のひとつですが、保険が適用されないことから、どうしても費用が高くなりやすい傾向があります。素材の種類によって価格帯や特徴も異なるため、自分の希望やライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。
治療前には十分な説明を受け、納得したうえで選択することが、後悔のない結果につながるでしょう。
セラミック治療を検討されている方は、岡山市北区津島西坂の歯医者「MAEDA DENTAL CLINIC」にお気軽にご相談ください。
当院は予防中心型歯科診療で歯とお口を守ることを第一にご家族のどの世代にも優しく、より良い歯科医療を提供することを目指しています。当院の診療案内ページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ご活用ください。