歯のブリッジ治療にかかる費用はいくら?保険と自費の違いも

2025年11月13日(木)

歯のコラム

こんにちは。岡山市北区津島西坂の歯医者「MAEDA DENTAL CLINIC」です。

歯のブリッジ治療の前後のイメージ

歯を失った際の治療法として広く用いられているブリッジ治療は、見た目の回復だけでなく、噛む機能を取り戻すためにも重要な治療法です。

しかし、ブリッジ治療には保険診療と自費診療があり、費用や素材、仕上がりなどに大きな違いがあります。「どれくらい費用がかかるのか?」「保険と自費、どちらを選ぶべきか?」と悩む方も少なくありません。

今回は、ブリッジ治療の基本から費用の目安、素材ごとの違いについて詳しく解説します。治療前の判断材料として、ぜひ参考にしてください。

歯のブリッジ治療とは

歯のブリッジ治療の仕組みのイメージ

歯のブリッジ治療とは、歯を失った部分の両隣の歯を支えにして、橋のように人工歯をかける治療法です。欠損部に直接インプラントを埋め込む方法とは異なり、短期間で治療が完了するため、手間を抑えたい方に選ばれることが多いのが特徴です。

具体的には、欠損歯の両側の健康な歯を削り、連結した被せ物(クラウン)を固定します。噛む機能の回復だけでなく、周囲の歯が倒れるのを防ぐ役割も果たします。

ただし、支えとなる歯への負担が大きいため、長期的なメンテナンスや丁寧な口腔ケアが必要です。

保険診療のブリッジの費用

保険診療のブリッジの費用について説明するイメージ

保険診療で使用できる材料や適用範囲には制限があり、選択する素材によって費用や見た目に違いが出ます。ここでは、保険診療で使われる代表的な材料である硬質レジン前装冠と金銀パラジウム合金について、その特徴と費用の目安を解説します。

硬質レジン前装冠

硬質レジン前装冠とは、金属のフレームの表面に硬質レジン(プラスチック)を貼り付けた被せ物です。主に前歯部のブリッジで使用され、審美性が高いという利点があります。

保険診療の範囲内で利用できることから、費用を抑えながら前歯を補いたい患者さんに選ばれることが多い素材です。費用は、1万5,000円〜3万円程度になることが一般的です。

ただし、審美性や耐久性は自費のセラミック素材には劣る点もあり、経年劣化や変色のリスクがあることを理解しておく必要があります。

金銀パラジウム

金銀パラジウム合金は、保険診療で広く使用されている金属素材で、奥歯のブリッジや被せ物に多く用いられます。耐久性に優れており、噛む力が強くかかる臼歯部でも問題なく使用できます。

ただし、金属色が目立つため、見た目の審美性は劣ります。また、金属アレルギーの心配がある方には適していない場合もあります。

費用は、1万2,000円〜2万円程度になります。材料費や技術料は全国一律の保険点数によって決まっているため、極端な差はないものの、地域や歯科医院によって若干の違いが出ることもあります。

自費診療のブリッジの費用

自費診療のブリッジの費用について説明するイメージ

自費診療では、使用する素材によって費用が大きく異なります。以下に代表的な素材ごとの特徴と価格帯をご紹介します。

オールセラミック

オールセラミックは、全体がセラミックで作られた素材で、天然歯に近い自然な透明感と色調を再現できます。

金属を使用しないため、金属アレルギーの心配がなく、歯ぐきとの境目の黒ずみも起こりません。審美性が非常に高く、特に前歯の治療に使用されることが多いですが、強い力が加わる奥歯では割れるリスクがある点は理解しておきましょう。

費用の目安は30万円〜45万円ほどが一般的です。

ジルコニア

ジルコニアは人工ダイヤモンドとも呼ばれるほど高い強度を持つ素材で、奥歯や噛み合わせの力が強い部分にも使用できます。

見た目も白く、金属を使用しないため審美性にも優れています。強度と美しさを兼ね備えたバランスの良い素材として人気があり、長期的な使用にも耐えることができます。費用は35万円〜55万円ほどが目安です。

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミックは、セラミックとレジン(プラスチック)を混ぜた素材で、オールセラミックに比べてやや柔らかく、周囲の歯に優しいという特性があります。また、ほかの素材に比べて費用を抑えられる点が魅力です。

白い素材ですが、経年によって変色する可能性があり、長期的な美しさを重視する方にはやや不向きな面もあります。費用の目安は10万円程度となります。

メタルボンド

メタルボンドは、内側に金属、外側にセラミックを焼き付けた構造の被せ物です。内部に金属を使用することで強度が高まり、噛み合わせの力が強い奥歯にも使用可能です。外から見える部分はセラミックなので、自然な見た目を実現することができます。

ただし、歯ぐきが下がってくると金属部分が見えることがあり、審美面で若干のデメリットとなる場合もあります。また、金属アレルギーのリスクもゼロではありません。

費用の目安は20万円〜40万円程度です。セラミックの美しさと金属の強度を兼ね備えた、バランスの取れた選択肢として人気があります。

保険診療と自費診療のブリッジの違い

保険診療と自費診療のブリッジの違いが分かる様に両方を付けた模型

ここでは、保険と自費それぞれのブリッジの違いについて、費用・審美性・耐久性などの観点から比較します。

費用

保険診療の最大のメリットは費用の安さです。3割負担で治療できるため、経済的な負担を抑えることができます。

一方で、自費診療は素材や技術に応じて費用が高額になりがちですが、より質の高い治療が受けられるという利点もあります。

審美性

見た目の美しさに関しては、自費診療のブリッジが大きく優れています。

オールセラミックやジルコニアなど、天然歯に近い色調や質感を持つ素材を使用できるため、治療後の見た目が非常に自然です。特に前歯など目立つ部分では、審美性の高い素材を選ぶことで自信を持って笑えるようになる方も多くいます。

一方、保険診療では使用できる素材に制限があり、奥歯では金属が使用されるのが一般的です。そのため、口を開けた際に金属が目立ちやすく、見た目を重視する方にとっては不満が残ることもあります。

審美性を最優先に考える場合は、自費診療を選ぶ価値が十分にあるといえるでしょう。

耐久性

ブリッジの耐久性は、選ぶ素材や日常のケアによって大きく変わります。自費診療で使われるジルコニアは非常に耐久性が高く、正しくメンテナンスすれば10年以上使用できることも珍しくありません。

一方、保険診療で使われる金銀パラジウム合金やレジン前装冠は、コストを抑えられる反面、経年劣化が早いです。

そのため、耐久性を重視する方は、初期費用は高くても、自費診療による質の高い素材を選ぶことが望ましいかもしれません。

費用対効果

ブリッジ治療を選ぶ際に重要となるのが費用対効果の視点です。保険診療は自己負担が少なく、短期間で治療を終えることができるため、初期費用を抑えたい方には向いているかもしれません。

しかし、使える素材に限りがあり、長期的には再治療や補修の費用がかさむこともあります。

一方、自費診療は初期費用が高くなりますが、審美性や耐久性に優れた素材を選べるため、治療後の満足度が高く、長期的な維持管理もしやすくなります。

結果として、再治療のリスクが低く、長く使い続けられることで、トータルコストを抑えることにつながるケースもあります。

目先の費用だけで判断するのではなく、自分のライフスタイルや将来的なメンテナンスの負担まで見据えたうえで素材を選択することが大切です。

失った歯を補うほかの治療法の費用

インプラントのイメージ

ブリッジ治療以外にも、失った歯を補う方法としてインプラントや入れ歯があります。それぞれに特徴があり、費用にも大きな差があります。ここでは、それぞれの治療法の特徴と費用について解説します。

インプラント治療の費用

インプラント治療は、あごの骨に人工の歯根(インプラント体)を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。自然な噛み心地や見た目を再現できる点で非常に評価が高く、周囲の歯を削る必要がないことも大きなメリットです。

ただし、自費診療となるため費用は高額で、1本あたりの相場は30万円〜50万円ほどかかるのが一般的です。複数本の治療や骨を増やす治療が必要なケースではさらに費用がかさむこともあります。

また、インプラントはメンテナンスが非常に重要で、術後のケアを怠るとインプラント周囲炎などのトラブルが発生するリスクもあります。長期的にはブリッジよりも高い耐久性が期待できますが、その分の費用もかかる治療法といえるでしょう。

入れ歯の費用

入れ歯は、歯が失われた部分に取り外し式の人工歯を装着する治療法です。部分入れ歯や総入れ歯など、失った歯の本数や位置に応じて選択されます。治療期間が短く、費用も抑えられるため、幅広い年代の方に選ばれています。

保険適用の入れ歯であれば、部分入れ歯はおよそ5,000円〜1万5,000円ほど、総入れ歯でも1万5,000円〜2万円前後が自己負担の目安です。

一方で自費診療の入れ歯は、10万円〜50万円程度の費用がかかることもあります。

また、入れ歯は定期的な調整が必要であり、装着感に個人差があるため、慣れるまでに時間がかかることもあります。費用面では非常に経済的ですが、快適性や見た目、噛む力の面では限界がある治療法ともいえます。

まとめ

歯のブリッジ治療を終えて仕事に励む女性

ブリッジ治療は、歯を失った際に噛む機能や見た目を回復する重要な治療法です。

保険診療と自費診療にはそれぞれメリット・デメリットがあり、費用・審美性・耐久性といった観点から自身に合った選択をすることが大切です。自費診療は高額な費用がかかりますが、長期的な満足度や費用対効果の面で優れている場合も多く見られます。

信頼できる歯科医師と十分に相談し、自分に合った治療法を見つけてください。

歯のブリッジ治療を検討されている方は、岡山市北区津島西坂の歯医者「MAEDA DENTAL CLINIC」にお気軽にご相談ください。

当院は予防中心型歯科診療で歯とお口を守ることを第一にご家族のどの世代にも優しく、より良い歯科医療を提供することを目指しています。当院の診療案内ページはこちらWEB予約も受け付けておりますので、ご活用ください。