インビザラインの治療中に痛いと感じる原因と対処法!

2025年10月23日(木)

歯のコラム

こんにちは。岡山市北区津島西坂の歯医者「MAEDA DENTAL CLINIC」です。

インビザラインの治療中の歯の様子

インビザラインは、装置が目立ちにくく、快適に治療を進められることから多くの方に選ばれている矯正方法ですが「痛みがあるのでは?」という不安を抱く方も少なくありません。実際、治療の過程で痛みを感じる場面はあります。

しかし、その痛みの程度や感じ方には個人差があり、また対処法を知っておくことで大きな負担を軽減することも可能です。

今回は、インビザライン矯正中に痛いと感じる原因や、痛みがあるときの具体的な対処法について解説します。インビザラインを検討されている方や、インビザライン矯正中の方は、ぜひ参考にしてください。

インビザラインとは

インビザラインのマウスピース

まずは、インビザラインがどのような矯正方法なのかを理解することが、痛みの仕組みを知る第一歩です。

インビザラインは、透明なマウスピース型の矯正装置を使って歯を少しずつ移動させていく治療方法です。従来のワイヤー矯正とは異なり、装置の取り外しが可能で目立ちにくいため、特に大人の方に人気があります。

治療は、最初に歯型をデジタルスキャンし、そのデータをもとに複数のマウスピース(アライナー)を作製します。そして、1日20〜22時間装着し、1~2週間ごとに新しいアライナーに交換しながら、段階的に歯を動かしていきます。

アライナーは非常に薄く作られており、装着時の違和感も少ないのが特徴です。

ただし、歯を動かす力が加わるため、使用開始直後やアライナー交換直後には、痛みや違和感を覚えることがあります。インビザラインの仕組みを理解しておくことで、痛みに対する心構えができ、より安心して治療に取り組むことができるでしょう。

インビザラインで痛いと感じるタイミング

インビザラインで痛いと感じるタイミングのイメージ

インビザライン治療中に痛みを感じる場面は、特定のタイミングで起こりやすい傾向があります。痛みが発生する主な状況を理解することで、心構えや適切な対処がしやすくなります。

アライナーを初めて装着したとき

インビザラインのアライナーを初めて装着した直後は、歯が締め付けられるような圧力を感じることが多く、それが痛みとして現れる場合があります。これは、アライナーが歯を新しい位置へと動かすために力を加えている証拠でもあります。

通常、装着から数時間~数日程度で痛みは和らぎます。矯正治療の初期段階は、歯や歯茎が動く感覚に慣れていないため、痛みを強く感じやすい時期です。

アライナーを交換したとき

インビザラインでは、1〜2週間ごとに新しいアライナーへと交換していくのが一般的です。新しいアライナーに交換した直後は、これまでと異なる力が歯に加わるため、痛みを感じやすいタイミングとなります。

特にアライナーを交換してから1〜3日程度は、歯が動き始める段階のため、痛みを強く感じることが多いです。

これは矯正治療が順調に進んでいる証拠とも言えますが、慣れるまでにはやや時間がかかる場合もあります。痛みは徐々に軽減していき、多くの人が数日以内には自然に落ち着いていきます。

アライナーの縁が歯茎や口内に当たるとき

アライナー装着中、マウスピースの縁が歯ぐきや頬の内側に当たって、痛みや違和感を引き起こすことがあります。特に縁が鋭く感じられる場合や、装着したばかりで口の中が慣れていない時には、擦れることで炎症や口内炎につながるケースもあります。

これは物理的な刺激によるもので、アライナーがしっかりフィットしていても、微妙な形状の違いで接触部分に負担がかかることがあります。新しいアライナーに交換した直後や、長時間装着したあとに特に起こりやすいです。

アタッチメントや顎間ゴムを使用したとき

インビザラインでは、歯をより効果的に動かすためにアタッチメントと呼ばれる小さな突起を歯に装着することがあります。アタッチメントがあることで、複雑な歯の動きにも対応できるようになりますが、慣れるまでは口内に軽い痛みを感じることがあります。

また、歯並びによっては顎間ゴムを使用することもあり、これが歯に引っ張る力を加えるため、痛みの原因となる場合があります。

食事をするとき

アライナーは食事をするときに外す必要がありますが、外した直後や再装着時、または食事の際に歯に力が加わることで痛みを感じることがあります。特に、矯正中の歯は敏感になっているため、硬い食べ物を噛んだときに痛みを感じやすくなります。

また、歯の移動に伴って一時的に噛み合わせが変化し、特定の歯に過度な負担がかかることで痛みが出ることもあります。

インビザラインで痛いと感じるときの対処法

インビザラインで痛いと感じ歯科医院を受診する女性

痛みを感じた場合は、無理に我慢するのではなく、適切に対処することで快適に治療を継続することができます。以下に具体的な方法をご紹介します。

鎮痛剤を服用する

どうしても我慢できないような痛みがある場合は、市販の鎮痛剤を一時的に使用するのも一つの方法です。

ただし、継続的に使用するのではなく、必要最低限にとどめ、痛みが軽減されてきたら自然に服用をやめるようにしましょう。

また、市販の鎮痛剤のなかには、歯の動きを妨げる成分が含まれているものもあるため、事前に歯科医師に相談すると安心です。さらに、服用前には必ず薬の使用上の注意を読み、用法・用量を守りましょう。

ひとつ前に使用していたアライナーに戻す

新しいアライナーに交換した直後に強い痛みを感じる場合は、無理に我慢して装着を続けるよりも、一時的に前のアライナーに戻すという選択肢もあります。

ひとつ前に使用していたアライナーで少し時間をおき、歯の移動に段階的に慣れさせることで、痛みをやわらげながら次のステップへ進むことができます。

ただし、自己判断で長期間戻した状態を続けるのは、治療の進行に悪影響を及ぼす可能性があります。必ず歯科医師の指示に従いましょう。

アライナーの縁を調整してもらう

アライナーの縁が当たって痛みを感じたり口内の粘膜に傷ができたりする場合は、歯科医院でアライナーの縁を削ってもらうとよいでしょう。無理に自分で削ったり、切ったりすると装置の精度が落ちてしまうため、歯科医師に調整を依頼することが重要です。

また、口内炎ができてしまった場合には、市販の口内炎用の薬や、うがい薬で対応すると症状が和らぐことがあります。

食事内容を見直す

インビザラインの矯正中に痛みを感じるときは、食事内容を見直すことも有効な対処法の一つです。特にアライナーの交換直後などは、歯が動き始めた刺激で敏感になっているため、硬い食べ物を噛むと痛みが強くなることがあります。

このような場合は、スープや煮物、おかゆ、卵料理、ヨーグルトなどの柔らかい食事を選ぶことで、歯への負担を軽減できます。無理に噛まずに済む食材を取り入れることで、痛みを悪化させることなく、スムーズに治療を続けることができるでしょう。

食事内容を工夫するだけでも、日々のストレスを大きく減らすことが可能です。

我慢せずに歯科医院で相談する

痛みが長引いたり、強くなったりした場合は、我慢せずに歯科医院で相談することが大切です。特にアライナーの不具合や噛み合わせの問題、アタッチメントの不具合など、調整が必要なケースもあります。

早めに対応することで、痛みの原因を特定し、適切な処置を受けることができます。

インビザライン矯正中に痛みがあるときにしてはいけないこと

インビザライン矯正中に痛みがあるときにしてはいけないことを説明する歯科医師

痛みが強いと、マウスピースの装着を中断したくなることもありますが、自己判断で長時間外すのは避けるべきです。アライナーは1日20〜22時間の装着が推奨されており、この装着時間を守らないと歯の移動が計画通りに進まず、結果的に痛みが長引く原因にもなります。

どうしても我慢できない場合は、歯科医師に相談しましょう。

まとめ

マウスピース矯正が計画通りに進み笑顔を見せる女性

インビザライン矯正中に痛みを感じることは、多くの人が経験するごく自然な現象です。歯が動いている証として現れるこの痛みは、一時的なものであることがほとんどです。

特にアライナーの交換直後や装着初期には違和感が出やすいですが、適切に対処することで、無理なく治療を継続することができます。痛みがあるからといって、自己判断でアライナーの装着を中断したり、不適切に対処したりすると、治療期間が延びる可能性があります。

大切なのは、痛みの原因や対処法を正しく理解し、不安なときには遠慮せずに歯科医院で相談することです。

インビザラインを検討されている方は、岡山市北区津島西坂の歯医者「MAEDA DENTAL CLINIC」にお気軽にご相談ください。

当院は予防中心型歯科診療で歯とお口を守ることを第一にご家族のどの世代にも優しく、より良い歯科医療を提供することを目指しています。当院の診療案内ページはこちらWEB予約も受け付けておりますので、ご活用ください。