MFT(口腔筋機能療法)とは?メリットや流れ、費用も

2026年03月12日(木)

歯のコラム

こんにちは。岡山市北区津島西坂の歯医者「MAEDA DENTAL CLINIC」です。

MFT(口腔筋機能療法)でスティックを使って正しい舌の位置をトレーニングしているイメージ

MFT(口腔筋機能療法)は、舌や唇、頬などの筋肉の使い方を正しくすることで、歯並びや噛み合わせを改善する療法です。「MFTはどうして必要なの?」「どのようなメリットがあるの?」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

この記事では、MFTとはどのような療法なのかについて解説していきます。矯正治療やMFTを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

MFT(口腔筋機能療法)とは

MFT(口腔筋機能療法)について説明する歯科医

MFT(口腔筋機能療法)とは、口のまわりにある筋肉のバランスを整え、正しい使い方を身につけるためのトレーニング療法です。

日常生活において無意識に行われている舌の位置や動かし方、口呼吸といった癖が、歯並びや噛み合わせに影響を与えることがあります。MFTは、そうした癖を改善し、口腔機能を正常な状態に導くための非外科的な治療法です。歯並びや発音、姿勢にまで関係する口腔機能の基礎を整えることを目的としています。

歯列矯正との違い

歯列矯正は、ワイヤーやマウスピースなどの装置を使って歯を動かし、見た目や噛み合わせを整える治療です。見た目の改善を目的とすることが多く、歯の位置や角度を変えて美しい歯並びを実現します。

一方、MFTは舌や唇、頬などの筋肉の正しい使い方を身につけることを目的としています。見た目を直接変えるわけではありませんが、歯や顎にかかる力のバランスを整えることで、歯列矯正の効果を長持ちさせたり、後戻りを防いだりする役割を果たします。

つまり、歯列矯正とMFTは目的やアプローチが異なる治療法であり、両者を組み合わせることによって、より安定した歯並びや噛み合わせの維持が期待できます。

MFTで行うこと

MFTでは、舌や唇、頬、顎を正しく使えるようにするために、医師や歯科衛生士の指導のもとで専用のトレーニングを行います。たとえば、舌先を特定の位置に置く練習や、唇をしっかり閉じる練習、発音や呼吸の改善を目的としたトレーニングなどがあります。

これらのトレーニングは毎日少しずつ繰り返すことで、筋肉の癖を徐々に修正していきます。また、家庭でも継続できるように、簡単な練習メニューを取り入れるのが一般的です。

MFTのメリット

MFT(口腔筋機能療法)のメリットを説明するイメージ

MFTには、見た目の改善だけでなく機能や健康に関する多くのメリットがあります。

歯並びが安定しやすくなる

矯正治療によって歯を正しい位置に動かしても、舌や唇、頬の筋肉の使い方が変わっていなければ、歯が元の悪い位置に戻ろうとする後戻りが起こることがあります。MFTでは、口の周囲の筋肉のバランスや使い方を整えることで、矯正終了後の歯並びの安定をサポートします。

無意識に行われる舌で前歯を押す癖や、口呼吸などの癖を改善することで、歯に余計な力が加わらなくなり、後戻りのリスクを減らせます。

食事や発音がしやすくなる

舌や唇、あごの筋肉は、食べ物を噛んだり飲み込んだり、言葉を発したりするときにも大きな役割を持っています。こうした筋肉がうまく使えていないと、食事のときに食べ物がこぼれやすくなったり、発音が不明瞭になったりすることがあります。

MFTでは、これらの筋肉を正しい動かし方で鍛えていくため、食べ物をしっかり噛んで飲み込めるようになり、発音もはっきりとしやすくなります。

口呼吸を改善できる

MFTでは、舌の位置や口輪筋の動かし方を習得することで、鼻呼吸がしやすい環境を整えます。舌が正しい位置に収まることで、口腔内の気道が確保され、自然に口を閉じた状態を維持できるようになります。

さらに、鼻呼吸に切り替わることで、空気が鼻腔を通過し、加湿・加温・浄化されるという本来の生理的な働きが機能します。口呼吸ではこういった働きが期待できないため、風邪をひきやすくなるなどの悪影響が考えられますが、鼻呼吸を習慣化できればさまざまなリスクを軽減できます。

虫歯や歯周病の予防にもつながる

上述したとおり、MFTによって正しい舌の位置や口の閉じ方が習慣づくと、口呼吸から鼻呼吸への切り替えが進みます。鼻呼吸ができるようになると、口の中が乾燥しにくくなり、細菌の繁殖が抑えられて、虫歯や歯周病のリスクが下がります。

また、唾液の分泌が促されることで、食べかすや細菌を自然に洗い流す自浄作用も高まります。結果として、虫歯や歯周病の予防につながるのです。

MFTのデメリット

MFT(口腔筋機能療法)のデメリットを説明するイメージ

MFTは多くの人にとって有益な治療法ですが、いくつかの注意点やデメリットも存在します。ここでは、MFTのデメリットについて解説します。

効果を実感できるまでに時間がかかる

MFTは筋肉の動きを少しずつ整えていくトレーニングであり、効果がすぐに現れる治療法ではありません。継続してトレーニングをすると、口腔周囲の筋肉のバランスが徐々に改善され、発音や嚥下、噛み合わせなどへの影響が減っていきます。

日常生活の習慣も見直す必要がある

MFTの効果をより高めるためには、単にトレーニングを行うだけでなく、普段の姿勢や生活習慣を見直すことも欠かせません。姿勢の悪さや食事の仕方、睡眠時の体勢などは、口腔筋の働きや歯並びに影響を及ぼす要素です。

これらを整えることで、MFTの成果が持続しやすくなります。

費用がかかる

MFTは基本的に保険が適用されない自由診療となるため、費用が高額になる場合があります。歯科医院によって金額には幅がありますが、初診料や再診料、指導料などが加算されるため、トータルの負担が数万円単位になることも珍しくありません。

治療を継続するには経済的な計画も必要となるでしょう。

MFTの流れ

MFTを行うためにカウンセリングをする歯科医と患者

MFTでは、いきなりトレーニングを始めるわけではありません。いくつかの段階を経て進められるので、一般的なMFTの流れを確認していきましょう。

カウンセリング

MFTを始めるにあたって最初に行われるのが、カウンセリングです。この段階では、本人や保護者から生活習慣、癖、食事の仕方、呼吸の様子、発音の悩みなどについて丁寧にヒアリングします。

歯並びに影響を与える悪習癖がないか、成長発育の状況はどうかなど、口腔に関する全体的な視点で情報を集めます。治療への不安や疑問についてもこの時点で相談できるため、気になることがある場合は伝えておきましょう。

姿勢や筋肉の状態を確認する

舌や唇の機能を整えるうえで、全身の姿勢や筋肉のバランスは無視できません。特に、猫背や前傾姿勢などの不良姿勢は、顎や首、口周りの筋肉の動きに影響し、口腔機能の乱れを引き起こす原因となります。

MFTでは、ただ口の中だけを見るのではなく、頭の位置や首の傾き、肩の高さなども確認します。姿勢の改善が必要な場合には、専用のストレッチや体操を取り入れることもあり、全身のバランスを意識した指導が行われます。

これにより、正しい呼吸や嚥下、発音といった機能がよりスムーズに身につきやすくなります。

トレーニングの指導

次に行われるのが、個別のトレーニング指導です。検査結果をもとに、患者さまそれぞれの癖や課題に合わせたトレーニングメニューが作成されます。内容としては、舌や唇、口の周りの筋肉を鍛える練習が中心で、正しい飲み込み方や発音の改善、口呼吸から鼻呼吸への切り替えなどが含まれます。

定期的なチェック

MFTは、1回や2回の通院で終わる治療ではありません。トレーニングの効果を確実に得るためには、定期的に歯科医院へ通い、状態や進行状況をチェックしてもらうことが欠かせません。

定期通院では、舌の動きや発音、唇や頬の筋力がどれだけ改善しているかを確認し、必要に応じてトレーニングの内容やレベルを調整します。とくに、成長期の子どもは身体の変化が早いため、定期的にチェックを受けることでより効果的なサポートを継続できるようになります。

MFTの費用

MFT(口腔筋機能療法)にかかる費用のイメージ

MFTの費用は、クリニックや治療内容によって異なりますが、一般的には1回あたり3,000円〜1万円程度が相場となります。トレーニングは複数回にわたって継続されることが多く、総額で数万円から十万円前後になることがあります。

基本的に自費診療となるため、保険の適用外になるケースが多いですが、機能改善のための矯正治療と併用する場合などは保険が適用される可能性もあります。また、18歳未満のお子さまで、口腔機能発達不全症と診断された場合には保険が適用されることもあります。

事前に料金体系を確認し、納得したうえでスタートすることが大切です。

まとめ

MFT(口腔筋機能療法)で滑舌が良くなり満足して微笑む女性

MFT(口腔筋機能療法)は、舌や唇、頬などの筋肉を正しく動かせるようにすることで、歯並びや食事、発音、呼吸などの機能面を改善するトレーニング療法です。見た目を整える歯列矯正と異なり、MFTは口周りの筋肉の使い方に着目し、歯並びの後戻りを防いだり、口呼吸や発音の悩みを解消したりします。

MFT(口腔筋機能療法)を検討されている方は、岡山市北区津島西坂の歯医者「MAEDA DENTAL CLINIC」にお気軽にご相談ください。

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