予防歯科とは?虫歯や歯周病を防ぐためにできること

2025年12月25日(木)

歯のコラム

こんにちは。岡山市北区津島西坂の歯医者「MAEDA DENTAL CLINIC」です。

予防歯科で歯を守るイメージ

歯科医院といえば、痛みを感じたら行く場所、治療を受ける場所と思っている方が多いのではないでしょうか。しかし近年では、予防歯科という考え方が広まりつつあり、虫歯や歯周病にならないようにするために通う方が増加しています。

この記事では、予防歯科とは何か、実際に歯科医院でどのような処置を受けられるのか、セルフケアでできることは何なのかを解説します。ぜひ参考にしてください。

予防歯科とは

予防歯科について説明する歯科医

冒頭でも述べた通り、予防歯科とは歯や歯茎の病気を未然に防ぐために行う治療のことです。例えば、虫歯や歯周病の原因となる歯垢や歯石を除去するために定期的に歯科医院でクリーニングを受けることが挙げられます。

虫歯や歯周病は、初期段階で対処すれば簡単な治療で済むことがほとんどです。しかし、放置しておくと、治療が複雑になって費用もかさむようになります。歯を失ってしまうリスクも高くなりますので、早めに対処することが重要です。

一般歯科との違い

一般歯科は、主に治療に焦点を当てています。虫歯を削って詰め物をするといった処置は、一般的な歯科治療の一部です。

一方、予防歯科は、治療ではなく健康維持や病気の予防に重きを置いています。虫歯や歯周病を未然に防ぐために、定期的なメンテナンスや歯磨き指導を通じて、患者さまの健康状態を改善していくのです。

予防歯科では何をする?

予防歯科でPMTCを行っているイメージ

予防歯科では、虫歯や歯周病を未然に防ぐために、さまざまな処置やアドバイスが行われます。一度だけ受けるのではなく継続的に通院することが推奨されており、お口の健康を長期的に維持するために欠かせない取り組みです。

ここでは、予防歯科で一般的に行われる主な内容を紹介します。

定期検診

定期的に歯科検診を受けることは、予防歯科における基本的な取り組みです。虫歯や歯周病は初期段階では痛みなどの自覚症状がほとんどなく、進行してから発見されることが多いため、定期検診によって早期発見・早期治療することが重要です。

歯科検診では、歯科医師による口腔内検診と歯科衛生士による歯のクリーニングが一般的に行われます。口腔内検査では、虫歯や歯周病の有無はもちろん、噛み合わせの状態や、歯を支える骨の状態などもチェックします。

虫歯や歯周病の兆候がみられた場合、症状が軽いうちに治療を開始できるため、歯を削ったり抜いたりするリスクを大幅に下げることが可能です。

PMTC

次に行われるのが、PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)です。これは歯科医師や歯科衛生士が行う専門的なクリーニングで、日常の歯磨きでは除去できない、歯と歯ぐきの境目や歯間のプラークを徹底的に除去します。

PMTCを受けると口内の汚れを徹底的に除去できるため、虫歯や歯周病のリスクを減らせるでしょう。

フッ素塗布

フッ素塗布は、特に虫歯予防に効果的な処置です。フッ素には歯のエナメル質を強化し、虫歯菌が出す酸への抵抗力を高める働きがあります。歯科医院では高濃度のフッ素を使用するため、市販の歯磨き粉よりも高い予防効果が期待できます。

特に、乳歯や生えたばかりの永久歯、初期虫歯のある歯には有効です。

ブラッシング指導

一人ひとりの口腔内の状態に応じて、正しい歯磨きの仕方を指導します。歯ブラシの選び方や動かし方、磨き残しやすい部位のケア方法などを専門家から教えてもらうことで、セルフケアの質が向上します。

これにより、虫歯や歯周病のリスクを大幅に減らすことができ、日々の歯磨きがより効果的になります。

予防歯科のメリット

予防歯科のメリットのイメージ

予防歯科には、虫歯や歯周病を未然に防ぐことによる多くのメリットがあります。ここでは、具体的なメリットについて見ていきましょう。

口腔内の健康維持につながる

予防歯科では、虫歯や歯周病を早期に発見・対処できるので、歯を失うリスクを大幅に減らせます。自分の歯を多く保てれば食事がしっかりとれ、栄養バランスが整って全身の健康維持にもつながります。

特に、高齢者の場合、歯の状態が悪化すると、食べ物の種類が制限されるなど生活の質(QOL)が低下する可能性があるでしょう。つまり、予防歯科は、単に虫歯や歯周病を防ぐだけでなく、全身の健康や生活の質を支える基盤にもなるのです。

治療費の節約につながる

初期の虫歯や歯周病は、大かがりな治療を必要とせずに症状の改善を目指せることがほとんどです。ごく初期の虫歯であれば、歯を削ることなくブラッシング方法の改善とフッ素の塗布で治癒を目指せる可能性があるのです。

しかし、放っておくとどんどん進行して重度になり、根管治療や抜歯が必要になるなど、治療が複雑かつ大がかりなものになっていきます。さらに、歯を失った場合は入れ歯やブリッジ、インプラントなどで歯を補う必要があります。

虫歯や歯周病が進行すればするほど、治療そのものの負担や経済的な負担が大きくなるのです。

全身の健康維持につながる

口腔内の健康は、全身の健康とも密接に関わっています。例えば、歯周病菌が血管を通じて全身に広がると、糖尿病や心疾患、脳卒中などのリスクを高めることが明らかになっています。

特に、糖尿病との関連性は深く、口腔内の炎症が血糖値のコントロールを難しくすることも知られています。予防歯科は、こうした全身の疾患のリスクを低減することにもつながるのです。

生活の質(QOL)の向上につながる

歯の健康を守ることで、食事や会話を楽しめるようになり、豊かな生活を維持できます。歯を失ったとしても補う治療はいくつかありますが、ご自身の歯に勝るものはありません。天然の歯を残すことは、将来的な歯の治療や健康のリスクを防ぐためにも重要です。

将来の歯の喪失リスクを減らせる

歯を失う主な原因である歯周病は、初期段階では自覚症状が少ないまま進行することが多いです。予防歯科を通じて早期に発見して治療を行えば、歯を失うリスクを大幅に減少させることができます。

歯を失うと、入れ歯やインプラントなどの治療が必要になり、見た目や噛む機能だけでなく、メンテナンスの手間や費用も増加します。早期対応により、将来的な手術や高額治療を避けられるのです。

予防歯科のデメリット

予防歯科のデメリットのイメージ

予防歯科は、虫歯や歯周病といったお口の病気を未然に防ぐために非常に有効な手段です。

しかし、全ての人にとって万能ではなく、デメリットや注意点も存在します。デメリットや注意点を理解しておくことで、より適切な判断ができるようになるでしょう。

予防歯科のデメリットとしてまず挙げられるのは、費用がかかるという点です。1回あたり3,000円〜5,000円程度が一般的ですが、より高度なクリーニングを受ける場合などは1万円ほどかかる可能性もあります。

虫歯や歯周病が重症化してから治療するよりも費用の負担は少ないですが、無償で受けられるわけではないことは理解しておく必要があるでしょう。

また、定期的に通う必要がある点も、デメリットに感じる方がいるかもしれません。忙しい日々の中で通院のための時間を確保できるよう、スケジュールを調整する必要があります。

予防歯科に通う頻度

予防歯科に通う頻度のイメージ

予防歯科の通院頻度は、2〜3ヵ月に1回が一般的です。虫歯や歯周病のリスクが高い方は1〜2ヵ月に1回と、患者さまの口腔内の状態やリスクに応じて歯科医師が決定します。

予防歯科に通い、定期的に検診やクリーニングを受けることで、初期の虫歯や歯周病の兆候にいち早く気づき、適切な対処が可能になります。

まとめ

予防歯科で健康的な歯をした笑顔の女性

予防歯科は、虫歯や歯周病を未然に防ぐための重要な手段であり、将来にわたって健康な口内を維持するために欠かせません。定期検診や専門的なクリーニング、フッ素塗布などのケアを通じて、口腔内の健康を保てます。

予防歯科を検討されている方は、岡山市北区津島西坂の歯医者「MAEDA DENTAL CLINIC」にお気軽にご相談ください。

当院は予防中心型歯科診療で歯とお口を守ることを第一にご家族のどの世代にも優しく、より良い歯科医療を提供することを目指しています。当院の診療案内ページはこちらWEB予約も受け付けておりますので、ご活用ください。