MFTは何歳から受けられる?子どもの口周りの癖を放置するリスクも
2026年05月28日(木)
小児歯科・小児矯正
こんにちは。岡山市北区津島西坂の歯医者「MAEDA DENTAL CLINIC」です。

「子どもにMFTを受けさせたいけど、何歳からできるの?」「早く始めたほうがいいの?」と気になっている保護者の方もいるのではないでしょうか。MFTは始める時期が早いほど効果が出やすいとされており、お子さまの成長に合わせたタイミングで取り組むことが大切です。
この記事では、MFTを始める年齢の目安や口周りの癖を放置するリスク、MFTのメリット・デメリットについて解説します。歯科医院で相談しようか迷っている保護者の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
MFT(口腔筋機能療法)とは

MFT(口腔筋機能療法)は、舌・唇・頬など口まわりの筋肉の動きや使い方を整えるトレーニングです。歯並びが悪くなる根本的な原因として、口呼吸・舌癖・指しゃぶりといった口周りの悪習癖が挙げられます。MFTではこうした癖を改善し、顎の正常な発育を促して歯並びや噛み合わせが整いやすい口腔環境を育てることを目指します。
矯正治療の補助として取り入れられることが多いですが、成長期のお子さまの場合は単独でも歯並びへのアプローチが期待できます。装置を使わずにトレーニングで根本から改善を目指す点が特徴です。
MFTは何歳から受けられる?

MFTは一般的に4〜5歳ごろから始められますが、特に効果が出やすいのは5〜10歳ごろとされています。この時期は乳歯から永久歯への生え変わりが進み、顎や顔の骨格の発達が活発な時期です。筋肉の使い方を正しく習慣づけることで、歯並びや噛み合わせが整いやすくなります。
癖は年齢を重ねるほど定着しやすくなるため、早期に取り組むほど高い改善効果が期待できるでしょう。「まだ小さいから」と様子を見ているうちに癖が固定化される場合もあるため、口周りの習慣が気になる場合は、早めに歯科医院に相談することが大切です。
子どもの口周りの癖を放置するリスク

子どもの口周りの癖を放置すると、顎の発育や歯並びに悪影響を及ぼすだけでなく、発音や呼吸、全身の健康面にもさまざまなリスクが伴います。以下では、癖をそのままにするとどのような問題が起こり得るのか、考えられる影響を解説します。
歯並びや噛み合わせに影響を及ぼす
舌を前歯に押し当てる癖(舌癖)や口呼吸が続くと、舌や口唇の力が歯に偏った圧力をかけ続けるため、出っ歯・開咬(前歯が噛み合わない状態)・受け口などの歯並びの乱れにつながることがあります。
成長期のお子さまの歯や顎はまだ発育途中であるため、悪習癖の影響を受けやすいです。癖を早期に改善すると、歯並びへの悪影響を防ぐことが期待できます。
発音や言語発達に支障が出る
舌の位置や動きが適切でないと、特定の音が正確に発音しにくくなることがあります。サ行やタ行など、舌の細かい動きが必要な音に影響が出るケースが多いです。
言語発達が幼少期では、放置すると発音や言葉の使い方に遅れが生じることもあります。小学校に入る前に正しい発音が身についていないと、友だちとのコミュニケーションに影響が出る可能性もあるでしょう。
口呼吸が全身の健康に悪影響を及ぼす
口呼吸が習慣になると、口腔内が乾燥して唾液による自浄作用が低下し、虫歯や歯周病のリスクが高まります。また、鼻を通さずに空気を吸い込むことで、本来鼻でフィルタリングされるはずのウイルスや細菌が体内に入りやすくなり、風邪などの感染症にかかりやすくなることもあるのです。
さらに、口呼吸が続くと、疲れやすい・集中力が続きにくいなどの全身への影響も指摘されています。
MFTを検討するサイン

お子さまに以下のような様子が見られる場合、MFTで改善が期待できる可能性があります。
- 口がいつも開いている
- 口呼吸をしている
- 舌を前歯の裏に押し当てる癖がある
- 指しゃぶりがなかなかやめられない
- 飲み込むときに舌が前に出る
- サ行やタ行など特定の音の発音が気になる
上記は、口周りの筋肉のバランスが乱れているサインである場合があります。気になる点があれば歯科医院に相談してみましょう。
MFT(口腔筋機能療法)のメリット

ここでは、MFTのメリットについて解説します。
歯並びや噛み合わせの改善が期待できる
舌や唇の正しい位置、適切な呼吸方法、安定した飲み込み方が身に付くことで、歯並びや噛み合わせの改善が期待できます。例えば、舌が常に前歯を押す癖があると、出っ歯や開咬の原因になりますが、MFTによって舌の位置が正しくなると、歯にかかる無理な力が軽減されます。
また、噛み合わせのバランスが整うことで、食事や発音がしやすくなるほか、顎関節への負担も減少します。口腔機能全体が正しく機能することで、歯列の安定につながるのです。
口呼吸から鼻呼吸への切り替えが促される
MFTのトレーニングを通じて舌の正しい位置や唇を閉じる力を養うことで、自然と口が閉じた状態を保ちやすくなり、鼻呼吸への移行を助けます。鼻呼吸が定着することで、口腔内の乾燥が軽減され、虫歯・歯周病・口臭などのリスクを下げることにもつながります。
将来の矯正治療の負担軽減につながる
MFTで悪習癖を早期に改善し顎の成長を適切に促すと、永久歯が生えそろった後の本格的な矯正治療(2期治療)が不要になるケースや、治療内容が軽減されるケースがあります。
矯正治療の費用や期間は決して少なくありません。成長期にMFTに取り組んでおくことが、長期的な負担の軽減につながる可能性があります。
MFT(口腔筋機能療法)のデメリット

MFTには多くのメリットがありますが、すべての子どもにとって完璧な治療法ではありません。特に、保護者の理解や協力がないと思ったような効果が得られないこともあります。
ここでは、MFTのデメリットについて解説します。
効果が出るまでに時間がかかる
MFTは口周りの筋肉の動きを根本から変えていくトレーニングであるため、短期間で目に見える変化はあまり出ません。一般的に、効果を実感できるまでに数ヶ月から1年以上かかることもあります。
焦らず長期的な視点で取り組むことが大切です。途中でやめるとそれまでの積み重ねが活かされにくくなるため、継続することが前提となります。
モチベーションの維持が難しい場合がある
MFTは毎日のトレーニングが前提となりますが、効果がすぐに実感しにくいため、お子さまがやる気を維持することが難しいと感じるケースがあります。特に幼いお子さまは飽きやすく、トレーニングを習慣として定着させるまでに時間がかかることもあります。
歯科医院での定期的な確認とあわせて、日常の中でトレーニングを継続できる工夫が必要です。
保険適用外で費用がかさむことがある
MFTは基本的に自費診療のため、費用は全額自己負担となります。通院回数や治療期間によっては、家計への負担が大きくなる可能性もあるでしょう。治療を始める前に、費用や通院頻度、実際に行う内容について十分な説明を受け、納得したうえで始めることが大切です。
保護者のサポートが必要不可欠
前述したとおり、MFTは自宅で毎日繰り返しトレーニングを行う必要がありますが、お子さまが一人で継続することは難しいケースが多いでしょう。そのため、保護者によるサポートが不可欠です。練習を忘れがちな日や、うまくできない時期も保護者が寄り添いながら続けることが求められます。
子ども自身がトレーニングを習慣化するまでは、どうしても時間と労力がかかるでしょう。保護者の方がトレーニング方法や進め方に不安を感じる場合は、クリニックに相談してサポートを受けることが大切です。
まとめ

MFTは一般的に4〜5歳ごろから始められ、5〜10歳ごろが特に効果が出やすい時期とされています。口周りの癖を放置すると歯並びや発音、全身の健康にも影響が及ぶことがあるため、気になる症状があれば早めに歯科医院に相談しましょう。
毎日のトレーニングの継続が求められますが、成長期に取り組むことで将来の矯正治療の負担を軽減できる可能性があります。お子さまの口周りの癖が気になる場合は、まずは歯科医院で現在の状態を確認してもらいましょう。
MFTを検討されている方は、岡山市北区津島西坂の歯医者「MAEDA DENTAL CLINIC」にお気軽にご相談ください。
当院は予防中心型歯科診療で歯とお口を守ることを第一にご家族のどの世代にも優しく、より良い歯科医療を提供することを目指しています。当院の診療案内ページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ご活用ください。

■この記事の監修者
前田 武将
経歴
- 2000年 岡山大学歯学部 卒業
- 2004年 岡山大学大学院 歯周病態学分野 修了・学位取得
- 森本歯科(姫路)に2年勤務
- MOMO DENTAL CLINIC(岡山)に3年勤務
所属機関
- 日本口腔インプラント学会
- 日本顎咬合学会
- 日本歯周病学会
- 日本臨床歯科学会(大阪SJCD)
- K.I.S スタディーグループ
- CSTPC
- MID-G