セラミックの歯が取れたらどうする?原因と放置するリスク、対処法
2026年06月04日(木)
一般歯科・口腔外科
こんにちは。岡山市北区津島西坂の歯医者「MAEDA DENTAL CLINIC」です。

セラミックの歯は、自然な見た目や高い耐久性を持つことから、多くの方に選ばれている補綴物です。
しかし、どれほど質の高いセラミックを使用していても、日々の生活の中で何らかの原因によって取れることがあります。突然のトラブルに戸惑い、慌てて間違った対処をしてしまう方もいるかもしれません。
この記事では、セラミックの歯が取れる原因や、取れた場合の適切な対処法について詳しく解説します。
セラミックの歯が取れる原因

セラミックの歯が取れる背景には、さまざまな要因が複雑に絡んでいます。見た目や機能性は優れていても、使い方や口腔内の状態によって、予期せぬトラブルが起こることもあります。
ここでは、セラミックの歯が取れる主な原因をいくつかご紹介します。
接着剤が劣化した
セラミックの歯は専用の接着剤を使って装着されますが、この接着剤にも寿命があります。長年の使用や口の中の温度変化、唾液の影響などで接着剤が劣化すると、セラミックの歯が取れやすくなります。また、接着時に唾液が混入していた場合や、歯の表面加工が不十分だった場合も、接着力が弱まって取れる原因になります。
噛み合わせが悪い
上下の歯の噛み合わせにズレがあると、特定の歯に力が集中しやすくなります。特に、セラミックの歯は他の歯に比べて硬い素材であるため、衝撃を受けると土台から外れたり、ヒビが入ったりすることがあります。また、噛み合わせが悪い状態が続くと、顎や筋肉に余分な負担がかかり、頭痛や肩こりなど全身の不調につながることもあります。
セラミックが破損した
セラミックは硬い素材ですが、強い衝撃や繰り返される負荷によって欠けたり割れたりすることがあります。たとえば、スポーツ中にぶつかったり、硬いものをうっかり噛んだりしたときに小さなヒビが入ることがあります。
また、寝ている間に歯ぎしりをする人は、知らないうちにセラミックに大きな力をかけている場合があり、それが少しずつダメージとなって取れる可能性があります。
虫歯や歯周病が進行した
セラミックの歯は人工物のため虫歯にはなりませんが、その土台となる自分の歯は虫歯になるリスクがあります。特に、セラミックと天然歯の境目や、歯ぐきとの間には小さな隙間ができやすく、そこから虫歯になることがあります。
また、歯周病によって歯ぐきが下がると、歯の根元が露出し、そこから汚れが入りやすくなります。土台の歯が虫歯や歯周病によって弱くなると、セラミックの歯がしっかりと固定されずに取れるリスクが高まります。
セラミックの歯が取れたまま放置するリスク

「痛みがないから大丈夫」と考えてセラミックの歯が取れたままにしておくと、さまざまなトラブルを招く恐れがあります。以下に、放置することで生じる代表的なリスクを詳しく解説します。
虫歯や歯周病が進行する
セラミックの歯が取れた状態のまま放置すると、内部の天然歯が露出したままとなり、汚れや細菌がたまりやすくなります。特に、セラミックの下にある土台の歯は、セラミックの装着時に削られていて健康な歯と比べると虫歯になりやすい状態です。
また、歯ぐきとの境目に細菌が侵入すれば、歯周病のリスクも高まります。虫歯や歯周病が進行すると、最悪の場合、歯を抜かなければならないこともあります。
噛み合わせが悪くなる
セラミックの歯が取れた状態で過ごしていると、噛み合わせのバランスが崩れることがあります。たとえば、片側だけで噛む癖がつくと、あごの筋肉や関節に負担がかかり、頭痛や肩こり、顎関節症などを引き起こす原因になることもあります。
また、取れた部分に隣接する歯が傾いたり、噛み合う歯が伸びてきたりすることもあり、将来的な治療がより難しくなるケースもあります。口全体のバランスを保つためにも、早めの対応が大切です。
見た目が悪くなる
セラミックの歯が取れた部分は、元の歯と比べて見た目が大きく変わります。また、隙間があると食べ物が詰まりやすくなり、清潔感が損なわれた印象を与えることもあります。
特に前歯など、人に見えやすい部分の場合は、見た目が気になって自然な笑顔になれないと感じる方もいます。見た目に違和感のある状態をそのままにしておくと、自分に自信が持てなくなり、対人関係にも影響を与えるおそれがあるでしょう。
歯が割れる・欠ける
セラミックの歯が取れた状態でいると、中の天然歯が無防備な状態になります。本来であればセラミックで覆われていた歯に、食事や噛みしめによる強い力が直接加わることで、歯の一部が欠けたりヒビが入ったりするリスクが高まります。一度でも割れた歯は元に戻すことができないため、神経を取ったり抜歯になったりする可能性もあります。
セラミックの歯が取れたときの対処法

ここからは、セラミックの歯が取れたときの対処法について解説します。
取れたセラミックを保管する
セラミックの歯が外れた場合は、取れた歯を探して安全な場所に保管してください。ティッシュやハンカチに包むだけではなく、できれば清潔なケースや小さな容器に入れて保管すると、歯科医院に持参する際に破損や紛失を防げます。
取れたセラミックにヒビや欠けがなければ、再装着できる可能性があります。また、取れたパーツの状態を確認することで、再発防止のための対策や治療方針も決めやすくなります。
ただし、水洗いする場合は流水で軽く流す程度にとどめ、アルコールや熱湯での消毒は避けましょう。
すぐに歯科医院を受診する
セラミックの歯が取れた状態を放置していると、口のなかのトラブルが悪化するおそれがあります。また、再び同じ歯を使用できるかどうかは、取れてからの時間や保管状態によっても変わってきます。
早期に歯科医院で診察を受けることで、適切な処置が可能になり、治療の選択肢も広がります。取れた部位に痛みや違和感がなくても、自己判断せずできるだけ早く歯科医院で診てもらうことが重要です。
歯磨きを丁寧に行う
セラミックの歯が取れて土台が露出している部分は、汚れがたまりやすくなっています。そのままにしておくと、虫歯や歯周病を引き起こす原因となる可能性があります。
毎日の歯磨きを丁寧に行い、特にセラミックが取れた周辺の清掃を意識することが大切です。力を入れすぎると土台を傷つけるおそれがあるため、やわらかめの歯ブラシでやさしくケアしましょう。就寝前は特に丁寧なケアを心がけてください。
固いものや粘着性の高いものを避ける
食事の際は、取れた歯の周囲で噛むことを避け、柔らかいものを選ぶようにしましょう。ナッツやおせんべい、キャラメル、ガムなどの固い・粘着性のある食品は、歯に負担をかけてしまうため控えてください。硬いものを無理に噛むと、破損やさらなるトラブルの原因になります。
また、万が一の痛みや違和感を軽減するためにも、口の中を清潔に保つことが大切です。強い力で磨く必要はありませんが、優しく丁寧にブラッシングを行いましょう。
セラミックの歯が取れた部分を触らない
セラミックの歯が外れたあとの歯は、表面が敏感になっていたり、刺激に弱くなっていたりすることがあります。そのため、取れた部分を指や舌で触ると、歯の表面を傷つけたり、細菌が入りやすくなったりする恐れがあります。
また、無理に押し込んで戻そうとすると、歯ぐきを傷つけたり、接着力を弱めたりする原因になります。取れた部分にはできるだけ触れず、そのままの状態で歯科医院を受診しましょう。
セラミックの歯が取れるのを防ぐには

セラミックの歯を長く快適に使い続けるためには、日頃の心がけが非常に重要です。日常生活に少し注意を加えるだけで、脱落や破損のリスクを大きく減らすことができます。
しっかり歯磨きをする
セラミックの歯そのものは虫歯にはなりませんが、土台となる天然歯は虫歯になる可能性があります。とくに、セラミックと歯の境目はプラークがたまりやすく、虫歯の発生リスクが高くなります。虫歯が進行すると、セラミックと歯のあいだにすき間ができて取れやすくなることもあります。
毎日の歯磨きは、できるだけ丁寧におこなうことが大切です。歯ブラシの毛先を使って、セラミックの歯と歯ぐきの境目、歯と歯のあいだなど、細かい部分もしっかり磨きましょう。歯間ブラシやデンタルフロスなどの補助清掃用具も併用すると効果的です。
定期検診を受ける
定期検診を受けることも、トラブルの早期発見・早期対処の観点から非常に重要です。歯科医院では、噛み合わせのチェックや接着剤の状態確認、セラミックの表面の状態を見て必要に応じて調整や再接着を行います。痛みや違和感がなくても、定期的に通院することで小さな異常にも素早く対応できるのです。
また、歯石除去やクリーニングによって口腔内を清潔に保つことは、虫歯や歯周病の予防だけでなく、セラミックの土台となる歯の健康維持にもつながります。
まとめ

セラミックの歯が取れる原因は、接着剤の劣化や噛み合わせのズレ、土台の歯の虫歯や歯周病など、さまざまな要因があります。放置すればするほど問題は深刻化し、見た目や噛み合わせの悪化、最悪の場合は抜歯が必要になることもあります。
しかし、取れた場合でも早めに適切な対処をすれば、再接着や再治療が可能になることも少なくありません。また、日頃のケアや定期検診を欠かさないことで、セラミックの歯が取れるのを防げます。
美しく健康な口元を保つためにも、違和感を放置せず、気になることがあれば早めに歯科医院を受診することが大切です。
セラミックの歯を検討されている方は、岡山市北区津島西坂の歯医者「MAEDA DENTAL CLINIC」にお気軽にご相談ください。
当院は予防中心型歯科診療で歯とお口を守ることを第一にご家族のどの世代にも優しく、より良い歯科医療を提供することを目指しています。当院の診療案内ページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ご活用ください。

■この記事の監修者
前田 武将
経歴
- 2000年 岡山大学歯学部 卒業
- 2004年 岡山大学大学院 歯周病態学分野 修了・学位取得
- 森本歯科(姫路)に2年勤務
- MOMO DENTAL CLINIC(岡山)に3年勤務
所属機関
- 日本口腔インプラント学会
- 日本顎咬合学会
- 日本歯周病学会
- 日本臨床歯科学会(大阪SJCD)
- K.I.S スタディーグループ
- CSTPC
- MID-G